人材紹介ビジネスでマッチングと言う業務がある。
転職をしたい候補者と中途採用をしたい企業とを結びつける作業だ。
具体的には、毎日のある時間に、何百人もの転職候補者の経歴書ファイルを一人一人見ていくことから始まる。
この候補者はどこの学校を卒業して、まず、どのような仕事を何年やって、次にはどのような仕事を何年やって、その次には・・そして現在は現職なのか?それとも離職なのか?中心となる経歴は何なのか?そして今後の希望の仕事は何なのか?
一人一人の経歴を見ながら、自分が担当している企業の求人と照らしあわせる。
求めている経験におおよその接点があればその転職候補者をピックアップする。
最終的には書類選考の後で、面接を数回やって、内定が出るかどうか、本人が決めるかどうかだが、とにかくマッチングから全てが始まるのだ。
この作業でいくつかの接点に気づき、その候補者に「こういう会社がありますがいかがですか?」と言う誘いかけをしなければ、もしかすると、その転職候補者とその会社はずっと将来にわたってもご縁がなかったかもしれない。
それだけ、マッチングは転職候補者に対して価値のある作業なのである。
マッチングをする際には、出来るだけ「可能性」を広く見るようにしている。
●本来求めている経験より少し少ないかもしれないけど、もしかして可能性が・・?
●少し経験社数が多いかもしれないけどもしかして可能性が・・?
●若干年齢が上かもしれないけどもしかして可能性が?
「接点」をいかに多く探していかに多く可能性を見つけるのかがマッチングの基本だと思う。
その転職候補者が経験してきた事が、先方企業が求めている求人の「必要な経験内容」にどのくらいあてはまるのか?
8割~9割のマッチング率なら上々!
5割でも十分に可能性があるのではないだろうか?
3割だった場合でも、提案次第では可能性が出るのでは?
少しでも可能性を広げたいのだ。
さて、
マッチングをうまくやる秘訣はなんだろうか?
一つ心がけているのは転職候補者の経歴を文字ではなくイメージで見る事だ。
職務経歴書は通常、文字ばかりだ。
企業から求人を頂く時にもその内容は文字ばかりだ。
しかし、その文字から読みとれる事をイメージするのだ。
この転職候補者はこのような会社で、このような仕事をやってきたけれども、どんな思いで入社をして、どんな思いで毎日を過ごしどんな思いで辞めたんだろう?・・
というような事を頭の中にイメージをする。
すると得意先の企業の事もイメージで考える事ができるのだ。
求人自体は文章でこのような経験何年とあるけれども、求人文章からイメージをして、これまでつきあってきた情報から企業全体をイメージする。
そうすると、案外簡単にマッチングができたりする。
他のコンサルタントが見つけられていない接点でマッチングできたりするととても嬉しいのだ。
マッチングについて思うことは色々あるので、これからも少しずつ書いていきたい。
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